11月4日(土)
「時間がないから、、、。」
よく耳にする言葉。
ボク自身はあまり好きじゃない言葉だから使わない。
いつも定期的に足を運んでくださる防府市のR・Kさん御家族。
今朝、長女の新しい靴を購入され、帰り際に言われたご主人のさり気ない一言。
「ムッシーに来ると、このまま防府に帰るのは時間がもったいないし、せっかく山口に来たんだから(山口で遊んで帰りますよ!)」
子供お2人を連れて、いつ見ていても、とても楽しそうな御家族。きっとその後も楽しいひと時を山口のどこかで過ごされたんだろう。
久々に聞いた言葉。
「時間がもったいないから」
最近ボクも1番に意識しているだけに、なんだか嬉しかった。
決して安くはないムッシーの子供靴にはなんの躊躇(ためら)いもなく選ばれ、「時間」ともなると、もったいないと言う言葉のギャップがなんだか可笑しかった。
やっぱり
「時は金なり!」ですね。
これからも御家族の時間を末永く大切に!
く
11月1日(水)
今まで防水透湿素材として、登山靴など多くのアウトドアシューズに採用されてきたのはGORE-TEX(ゴアテックス)。
そして遂にそれを凌ぐ(と言っても過言ではない)素材が登場!
その名もe-VENT(イーベント)。
雨や雪から足を守り、汗をいかに早く排出するかを追求してきた素材。
柔らかく、軽く、そして汚れにも強い 。 そしてなによりも完全防水でありながら従来の防水透湿素材よりもさらに透湿性が高い。つまり蒸れにくい。
以前、従来の素材との違いをメーカーで実験するところを見たんだけど、ざるに水を入れるような感じ!そのぐらいの勢いで水が抜けていく。
その素材を1年間独占契約を結び、初めて子供靴に採用されたのがRICHTER(リヒター)だ。
新しいデザインを追い求めるよりも、常に足にとって、なにが必要かを考えている。
通常の靴よりちょっと割高になるけど、防水加工になっているから歩きにくい長靴を買い揃えるよりもいいのかも。
これから恐らくこの素材が色んなメーカーに採用されていくんだろうなあ~って勝手に思ってる。
大人の倍以上の汗を掻く子供の足には本当にオススメッ!
LOWA&hanwag(の登山靴)にもe-VENTの採用が早くやって来ますように~!
10月29日(日)
先日立ち寄られた時は、たまたま来店された方が重なったため、ゆっくりしていただけなかった。だから
「また来ます。」
となんの躊躇もなくそう言い残されて帰られた。
自分の靴を選ぼう!と考えた時、お客様どおしが重なると、落ち着いて靴選びが出来ないのはよく分かる。ボクがお客の立場に立って考えた時もそうだから。
お客様なりにゆっくり選びたいし選んで欲しいしボクも選んであげたい。午後は予約という形をとっていないので遠方の方は本当に大変なはず。
「健康維持でウォーキングを始めたいから。」ということで今回改めて出直され、今日やって来られた。
「(店に来るまでは)今日は大丈夫かなあ、、、?」て思われてドキドキされてやって来たとのこと。そんなふうに思われながら店に足を運んでくださる様子を聞いただけでとても嬉しかった。
「朗らか」と言う言葉がぴったりのご夫婦。いつもニコニコされてて、雰囲気が巨人の長島元監督のような人。(ちなみにボクはアンチジャイアンツですけど、、、笑)
笑われる時も「フォッ、フォッ、フォッ(笑)」と、見ているボクもなんだか心が和む。
光市から今日も足を運んでくださったけど、本当に頭が下がる思い。
時間にも心にもゆとりを持たれている60代のS・Nさん。見習うべきところが沢山ある方ですっ!
「今までは靴ってなんでも良かったし困ることはなかったんだけど、この年になって靴の大切さを実感している。」
と。
早いに越したことはない。
足に合う靴を履くのは健康を維持する上で本当に大切なこと。
これからも沢山歩かれて、今の健康を維持していって欲しい。そして気持ちも今のまま、若くいて下さいね!
そしてS・Nさんご夫婦がいずれ、やがて歩けなくなるその時まで、ずっと支えていてあげたい。
10月26日(木)
靴下の厚みって、靴の履き心地に物凄く影響する。
厚さが違うだけで同じ靴でも履いた感じが全然変わってくる。厚さが変わらなくても普通の形状のものと5本指のものでもかなり違う。
だからお店(ムッシー)で靴を選ばれる際には普段いつも履いている靴下を持参されることが望ましいねっ。
ムッシーにも一応靴下を置いてはいるけど必ずしも普段履かれてる靴下の厚みと一致するわけではない。
なかには普段履かれてる靴下とストッキングをいつも持参される方もいる。紐の靴は靴下で、パンプスならストッキングで履いてみるといった具合に。
子供の靴選びも一緒。まだまだ日中は暑いから裸足にサンダルでやって来られるってことは多い。それでも靴を選ぶということで靴下を持ってこられるお母さんはなんだか感心する。
子供の靴選びは、足のサイズが大きくなることを確認するのも大切なんだけど、足に合った靴を選ぶことが1番重要。
何気ないことなんだけど、そんなところまで意識して靴を選びにやって来て下さる方が随分増えてきたなあ~
1足の靴と向き合う真剣さが靴下からも伝わってくる。
本当にありがたい
10月21日(土)
靴屋のコラムだから、靴のこと、足の事、そんな話を書けばいいんだろうけど、なかなかそうもいかない事が多い。
書こうかなあって思ってたことが書けなくなってしまう日も多い。
その日に感じたことを出来るだけその日のコラムにしたいから。
ボクのコラム、やっぱり「出会い」を綴りたくなる。
出会いはいつも突然だ。
だから今日もそんなコラムに。
足に合ったブーツをず~っと探されてた。デザインに特別こだわりがあるわけでもなかった。足が変形してるわけでもなく。
だからブーツもすぐに見つかるように思えたんだけど、なかなか(足に)合うものがなかった。
そして2年も待ってくださった。
随分お待たせしましたっ!
他のお店で探されることもなく、辛抱強く?!「ムッシー」を頼ってくださった。
今回やっとしっくりくるブーツが見つかりボクも安心した。デザインも少し迷われたけど、シンプルなこの(写真の)ブーツを選ばれた。
そのことだけでも十分嬉しかったからここでコラムは終わりでも良かったんだけど。
「今、癌(がん)なんです。」
そうあっさり言われると、ボクも返す言葉が見つからず、唖然とするばかり。
福岡県のHさん、癌(がん)との闘病生活を現在も送られている。そんな中、わざわざ前日に山口のホテルに泊まられて今日朝1番にやって来られた。
話をされている中でも辛さなんてところは微塵も見せることなく、Hさんの笑顔の奥に潜む「人間の強さ」にただただ圧倒された。
常に恐怖や不安と戦っているはず。
だけど子供がいて、そして孫がいる。だから病には負けてなんかいられないんだろう。
そんな姿を見て育つ周りの御家族が、ある意味羨ましくも思えた。
御家族のためにもHさん、ご自愛を!